阪神タイガースは過去に本拠地である甲子園で様々なエピソードを残してきました。ラッキーゾーンに関する話で興味深いのが、1985年の日本一に際に大活躍した助っ人であるバースの話です。
彼は左バッターでしたが、浜風が吹く甲子園ではライトにひっぱるよりもレフトに流して風を利用した方がホームランが量産できると考えたのです。
クレバーな彼の考えは大成功をおさめ、本拠地の甲子園球場では無理に引っ張らずに流す打法も身につけたのです。そしてこれにより、他球団のピッチャーはバースの攻め方に非常に苦労するようになりました。
普通の長距離ヒッターの場合、インコースよりもアウトコースの方が長打が少ないと考えてそこを重点的に攻めることもできるのですが、バースが流し打ちの技術もあったため、投げるコースがなくなってしまったのです。
結果的に彼は1985年と1986年に2年連続で三冠王になりました。日本プロ野球史に残る最強助っ人の一人です。